VPNを使うと海外のサイトや動画配信サービスに接続しやすくなり、個人情報を安全に守れます。
中でもNordVPNとExpressVPNは世界的に有名で、多くの方がどちらを選ぶか迷いやすいです。
本記事では料金からセキュリティまで、15の項目で両者を比べます。
利用目的に合った最適なサービスを見つける参考にしてください。
NordVPNとExpressVPNを15項目で詳細比較

世界中で多くのユーザーに利用されているNordVPNとExpressVPNは、機能面や価格に差があります。
選ぶ基準が少し違うだけで使い勝手が大きく変わるため、自分の条件をしっかり整理してから比較することが大切です。ここからは、料金やスピード、サポートなど合計15項目について詳細を説明します。それぞれの強みや弱みを理解すると、どのような状況で便利なのか明確になります。
特に重要なのはコスパやセキュリティ強度ですが、動画配信サービス対応やブラウザ拡張機能の利便性も注目ポイントです。また、同時接続の台数や中国など検閲が厳しい地域で使えるかどうかも気になるところでしょう。これらを全部まとめて検証することで、より納得した選択ができるようになります。では、順番に解説します。
料金プランのコスパ
両サービスとも複数の契約プランを用意していますが、それぞれに特徴があります。NordVPNは長期契約での割引率が高く、総合的なコスパが良いです。2年プランを選ぶと月額費用が相当抑えられます。初めてVPNを導入する方は一度に大きな支払いをすることに抵抗があるかもしれませんが、長期的に見るとかなりお得です。
一方、ExpressVPNはプラン数がやや少なく、全体的にNordVPNより割高に感じるかもしれません。しかし、サービスの品質を考慮すると価格に見合うだけの価値があるという意見も多いです。また、短期利用の料金設定がわかりやすく、1か月だけ使いたい場合などに便利といえます。出張や旅行の際だけVPNを使いたいときにはExpressVPNが合っている場合があります。
結果的に、長期利用前提ならNordVPNがコスパ面で優位で、短期間の導入やすぐに試したい方にはExpressVPNも選択肢になります。自分の予算や使う期間を考慮してプランを選ぶとよいでしょう。
30日返金ポリシーの柔軟性
NordVPNとExpressVPNはどちらも30日間返金保証を用意しています。これは初めて使う方にとってリスクを低く抑えるありがたい制度です。期間内に使ってみて満足できなければ全額返金を申請できます。きちんと手続きをすればスムーズに対応してもらえるので、実際の使用感を落ち着いて試すのに適しています。
ただし、注意点としてこの30日間の起算日をしっかり把握する必要があります。両者とも契約開始日からのカウントとなるので、試用期間が終わる直前で急に返金依頼をすると手続きが間に合わない可能性があります。早めに判断して問い合わせるのが賢明です。また、返金を申し込む際はサポートに連絡して理由を簡潔に伝える必要がある場合がありますが、基本的に特別な条件はなく安心です。
この柔軟なポリシーによって、最初に長期契約しても後悔を減らせます。実際に速度や使い勝手を確認してから継続するか判断できるため、初心者でも負担が少ないでしょう。
決済方法の多彩さ
VPNはプライバシーや匿名性を重視するため、決済手段の豊富さが重要となります。NordVPNはクレジットカードやPayPalだけでなく、暗号資産(仮想通貨)にも対応しています。自分の支払い履歴を最小限に抑えたい方や、仮想通貨を活用している方にとって魅力的です。
ExpressVPNもクレジットカードやPayPalでの決済が可能で、同じくビットコインでの支払いに対応しています。決済方法自体はNordVPNと大きく変わりませんが、特定のプロモーションやキャンペーンで利用できる支払い手段が変わることもあるため、契約時に公式サイトで確認するのがいいでしょう。
実店舗や電子マネーなどにこだわらない限り、主要な手段は一通りそろっています。クレジットカード情報を外部に出したくない方は仮想通貨決済を検討してみると、さらにプライバシーを守りやすくなるでしょう。
実測通信スピード
VPNを通すと通信速度が落ちるのが一般的ですが、NordVPNとExpressVPNは高速な通信を誇ります。具体的な速度は利用するサーバーの場所や回線状況に左右されますが、多くのユーザーからは動画ストリーミングやオンライン会議もストレスなく使えるという報告があります。
NordVPNは世界各地にサーバーが多いことから、自分に近い場所を選べばより速くなる可能性が高いです。また、最新のプロトコル「NordLynx(WireGuardベース)」を導入しており、軽快な動作を実現します。ExpressVPNは独自のLightwayプロトコルを開発し、安定感と速度を両立させている点が強みです。特に海外サーバーへのアクセスが多い方には評判が良いです。
ただ、実測速度は時間帯やISPとの相性、サーバー負荷などで変わるため、一概にどちらが常に優れているとは断言できません。自宅のネット環境や使い方に合わせて、複数のサーバーを試して比較してみるのが最善策です。
サーバー設置国・拠点数
NordVPNは118か国以上に7,000台超のサーバーを保有し、ExpressVPNは111か国以上に3,000台以上のサーバーを備えています。国数だけならExpressVPNが豊富ですが、サーバー台数自体はNordVPNのほうが多いです。目的の地域が明確に決まっていない方は、国数が多いExpressVPNを検討すると選択肢の幅が広がります。
ただ、アジア圏など人気エリアでは両者ともサーバー数が充実しており、大きな違いは感じにくいです。要点は、どの国のサーバーに接続したいかで決まります。例えば海外旅行や出張が多く、特定の国でネット閲覧を頻繁に行う場合はサーバーの位置が重要です。旅行先付近のサーバーがあると、遅延が減り快適に使える可能性があります。
「どの国で使いたいか」「どの地域に接続したいか」をリストアップしてから、対象国のサーバーがどの程度充実しているか確認すると失敗が少ないです。
同時接続できるデバイス数
VPNはスマホやパソコン、タブレットなど、複数の機器で同時に使いたい場面があります。NordVPNは1契約で6台、ExpressVPNは5台まで同時接続可能です。大きな差ではありませんが、家族が多い方や複数の端末を一度に使う人にとっては、NordVPNのほうがやや便利かもしれません。
ただ、ルーターにVPNを設定する方法を活用すれば、1台分のカウントでWi-Fiに接続する全端末を保護できる可能性があります。この場合は実質的に接続台数を気にしなくてもよくなるため、ExpressVPNでも問題ないことが多いです。
また、同時接続数が多いからといって通信速度が落ちるわけではありませんが、接続先サーバーの負荷が高いと回線が重くなることもあります。同時に何台使うか、どのような用途で使うかを明確にしておくと失敗しにくいです。
動画配信サービスへの対応状況
多くの人がVPNを導入する理由のひとつに、海外の動画配信サービスを視聴することがあります。NordVPNとExpressVPNはいずれも主要プラットフォームに対応し、地理的な制限を迂回できます。たとえばNetflixの海外版やHuluなども接続先の国によって視聴可能になります。
ただ、配信会社はVPN対策を強化しているため、稀に接続できないサーバーが出ることがあります。NordVPNは定期的にサーバーをメンテナンスし、新しいIPを追加してブロック回避を図っています。ExpressVPNも高いレベルの対策を行い、アクセス遮断されにくい仕組みを整えています。
絶対に全ての動画サービスを見られるわけではありませんが、世界各国のコンテンツを楽しみたいなら両社とも便利です。もし特定のサービスに接続できなくても、サポートに連絡すると別のおすすめサーバーを教えてくれる場合があるため、柔軟に対応できます。
セキュリティプロトコルと暗号化強度
VPNを使う最大の目的は通信の保護とプライバシー確保です。NordVPNは標準でAES-256方式の強力な暗号化を採用し、先ほど触れたNordLynxプロトコルを導入することで高速化と高セキュリティを両立しています。また、OpenVPNやIKEv2/IPsecといった実績あるプロトコルも選択可能です。
ExpressVPNもAES-256を基本としており、Lightwayなどのプロトコルで速度と安全性を確保しています。セキュリティ監査を定期的に受けている点が信頼度を高める要因となっています。どちらを選んでも一般的な利用で暗号が破られる心配はほぼありません。
ただ、各プロトコルを切り替える際の操作画面や設定の自由度に違いがあります。よりシンプルでわかりやすいのはExpressVPNですが、自分で細かくコントロールしたい方はNordVPNのほうがカスタマイズ性が高く感じられるでしょう。
ノーログ方針とプライバシー保護
NordVPNとExpressVPNは「ノーログ方針」を宣言しており、通信内容や接続履歴を記録しないと公表しています。これは第三者への情報漏えいを防ぎ、プライバシーを守る上で重要な仕組みです。
さらに、両社はプライバシー保護に配慮した国に拠点を置いており、強制的なデータ保持法の適用を受けにくい位置にあります。
ExpressVPNは英領バージン諸島に本社を設置し、NordVPNはパナマに拠点を構えておりNordVPNが警察に特定されにくいなど、いずれもデータの保護に有利な環境とされています。実際に外部の監査機関から「ログを保持していない」ことを証明するレポートが出ているので、透明性も高いといえます。
ノーログであることは個人情報保護の要ですが、とはいえユーザーが自分の端末側でマルウェアや不審な拡張機能を導入していると安全性が損なわれることがあります。基本的なセキュリティ対策と併用することで、より安心して使えるでしょう。
日本語UIとサポート体制
日本語での操作画面やカスタマーサポートは、初めてVPNを利用する方にとって重要な要素です。NordVPNは公式サイトとアプリの大部分が日本語表示に対応しており、使い方ガイドも読みやすいです。また、チャットサポートの回答も比較的丁寧で、英語が苦手でも気軽に質問できます。
ExpressVPNもアプリやウェブサイトの基本部分を日本語化しており、サポート窓口も24時間体制で問い合わせに対応しています。ただし、チャットのやりとりが英語になる場面もあるため、多少の英語力があるとスムーズかもしれません。サポートチームは経験豊富なので、難しい設定や不具合が発生しても適切な助言を得られます。
細かい操作に不慣れな方は、より日本語化が徹底されているNordVPNのほうが親しみやすいかもしれません。一方で、ExpressVPNも手順を日本語でまとめたページを用意しているため、トラブル時に調べればだいたい解決できます。
対応アプリ・OSの使いやすさ
NordVPNとExpressVPNはいずれもWindows、Mac、iOS、Androidなど主要なOS向けのアプリを提供しています。どちらもワンクリックで接続できるシンプルなインターフェースが特徴で、初心者でも難なく使えるよう設計されています。
NordVPNはアプリ内でサーバーの場所を地図から直感的に選べるため、視覚的にわかりやすいです。一方、ExpressVPNはリスト形式で国をサクサクと切り替えられる仕様で、検索機能が高速です。どちらの方法が好みかはユーザー次第ですが、設定画面も含めて全体的にミニマルにまとまっています。
特殊なLinux環境やルーター設定など、上級者向け機能も両者はサポートしています。公式サイトに手順が載っているため、コマンドライン操作や追加設定も行いやすいです。一般ユーザーから専門家まで幅広く対応できるのは両VPNの強みといえます。
ブラウザ拡張機能の利便性
インストールしたアプリとは別に、ブラウザ拡張機能で手軽にVPN接続を切り替えたい方もいます。NordVPNはChromeやFirefox向けの拡張機能を提供し、必要なときにワンクリックでサーバーを変更できます。拡張機能だけの接続にすれば、特定のブラウザだけVPN経由にすることも可能です。
ExpressVPNも同様にChromeやFirefox、Edge向けの拡張機能を備えています。ブラウザ単位でVPNを有効化するため、他のアプリには通常の回線を使い、ブラウジングのみ暗号化することができます。PCの負荷や速度をうまく調整したいときに便利です。
いずれも通常のアプリを使うより簡潔で、必要最低限の設定だけにしたい方に向いています。ただし、拡張機能を使う場合でもベースとなるアプリのインストールが必要なケースがあります。導入前に公式サイトの手順を確認しておきましょう。
中国など高検閲地域での接続成功率
中国をはじめとして、政府によるインターネット規制や検閲が厳しい国でVPNが使えるかどうかは、多くのユーザーの重要な関心事です。NordVPNは「Obfuscated Servers(難読化サーバー)」という機能を提供し、VPN接続を判別しにくくする仕組みを備えています。これにより、中国などの高検閲地域でもつながりやすくなる可能性があります。
ExpressVPNも同様に高度な対策を導入し、検閲体制の厳しい国でも比較的安定した通信が期待できます。実際、多くの海外旅行者が中国でExpressVPNを使い、Googleなどに問題なくアクセスできたとの報告があります。もちろん状況は日々変わるため、時期や場所によって接続できるサーバーが異なる場合もあります。
どちらのVPNも絶対に接続できると断言はできませんが、ユーザーコミュニティやサポート窓口を活用して最新の情報を入手すれば、適切なサーバーを見つけやすいです。難しい環境ほどサポートの質が重要なので、問い合わせが素早くできるサービスかどうかもチェックしておきましょう。
地域制限(ジオブロック)解除の強さ
ジオブロック解除とは、特定の地域だけで使えるサイトやコンテンツを他の国からアクセスできるようにする機能です。NordVPNとExpressVPNは多くの地域制限を回避できる実績があります。NetflixやHBO、BBC iPlayerなど、有名なプラットフォームのジオブロックも比較的スムーズに解除できます。
ただし、各サービスはVPN対策の強化を繰り返しているので、常に100%確実というわけではありません。ExpressVPNは速度と安定性を両立しているため、ジオブロック解除用に使うユーザーが多い印象です。NordVPNも高い解除率を誇り、特にアメリカやイギリスのサーバーに接続する際は役立ちます。
もし特定のストリーミングサービスだけが見たい場合は、事前に口コミや公式ガイドを調べるとよいです。VPNはサーバーを切り替えるだけでも状況が変わるので、複数の接続先を試すことをおすすめします。大抵の場合、時間をかければ地域制限を突破できるでしょう。
カスタマーサポートの品質とレスポンス
VPNの設定で困ったときや動画サービスに接続できないとき、すぐに助けを求められるカスタマーサポートは心強い存在です。NordVPNは24時間年中無休のライブチャットを提供し、問い合わせに対して素早い対応を行っています。日本語サポートは機械翻訳を併用している場合がありますが、比較的わかりやすい文章で回答を受け取れます。
ExpressVPNも同様に24時間体制のチャットサポートを実施しており、専門知識を持つスタッフがサーバーの切り替え方法や設定のコツを丁寧に教えてくれます。海外サービスならではの英語対応が多い印象ですが、質問内容を簡単な英語でまとめればすぐに回答をもらえるでしょう。
どちらもFAQやチュートリアルページが充実しているため、すぐに解決できるケースもあります。サポート品質の高さとレスポンスの早さで、使い勝手が大幅に向上するため、自分が問い合わせやすい方を選ぶのもありです。
NordVPNとExpressVPNに関するよくある質問

ここでは、NordVPNとExpressVPNについて特に多い疑問に答えます。両サービスを初めて検討している方だけでなく、乗り換えを考えている方にも役立つ情報です。無料体験やP2P利用など、具体的な使い道に関する質問に焦点を当てました。自分の希望に合う点があるか確認してみてください。
無料プランや無料トライアルはある?
NordVPNもExpressVPNも、基本的に完全無料のプランは用意していません。ただし先述の通り30日返金保証がありますので、実質的な無料トライアルとして利用できます。この制度を使ってサービスをテストし、もし不満があれば期間内に解約することで出費を抑えられます。
VPNサービスの中には無料版を提供するところもありますが、速度や転送データ量に制限があったり、セキュリティが不十分な場合が多いです。NordVPNやExpressVPNはプレミアムサービスのため、無料VPNとは品質が違います。最初に料金を支払う必要はありますが、満足できる性能を得られる可能性は高いです。
もしクレジットカード情報の入力を避けたい方は、仮想通貨決済なども検討するとよいでしょう。いずれにせよ本格的に使い込む前に性能を試せる30日返金保証があるのは心強いです。
Torrent/P2P利用に最適なのはどちら?
ファイル共有やTorrentを使う場合、VPNの通信速度と規制の有無が気になります。NordVPNはP2P専用サーバーを用意しており、ダウンロードやアップロードに最適化された環境が整っています。また、キルスイッチ機能も備わっているため、接続が不安定になった際にトラフィックが漏れるリスクを下げられます。
ExpressVPNもTorrentやP2P活動に対応していますが、特化型サーバーはありません。その代わり全サーバーでP2Pを許可しており、好きなロケーションを選べる柔軟性があります。速度も安定しているためストレスなくダウンロードが可能です。ただし利用規約と各国の法律を遵守し、違法行為には気をつけましょう。
結局のところ、どちらもP2Pに強いサービスであり、大きな差はありません。専用サーバーを使いたいならNordVPN、色々なロケーションを使い分けたいならExpressVPN、といった選び方をすると良いです。
最長契約(2〜3年)で最も安くなるのは?
両サービスとも長期契約プランを用意し、月額換算料金を下げる仕組みがあります。NordVPNは2年プランが特にお得で、通常価格の数十%引きになるキャンペーンを頻繁に開催しています。ExpressVPNも年単位の契約で割引が効きますが、NordVPNほどの大幅割引は見られないことが多いです。
どちらも契約期間を延ばすほど割引率が高くなる傾向があります。なので、長期でVPNを使い続ける意志があるなら、2年プランや3年プランを利用すると結果的に一番安く済むでしょう。支払いがまとめて発生するため一時的な負担は増えますが、1年あたりのコストを考えると非常にお得です。
また、季節やイベント時期など、公式サイトのセール期間を狙うと追加の割引や特典が得られる場合があります。タイミングを見計らって契約することで、さらにコスパを高められるでしょう。
まとめ|NordVPNとExpressVPNは目的別に選ぼう
NordVPNとExpressVPNはどちらも高品質なVPNであり、料金や速度、セキュリティにほとんど欠点がありません。迷ったときは「長期契約によるコスパ重視ならNordVPN」「短期利用やシンプル操作を求めるならExpressVPN」という基準で考えてみると失敗が少ないです。ぜひ自分の用途に合ったサービスを選んで、快適で安全なネット生活を楽しんでください。